藤本市長のエアコン設置表明を受けて 2015.4.7

                               元住民投票を成功させる会  代表 市川治彦

(1)4月2日、藤本市長が記者会見し、狭山ヶ丘中と北中小に平成28年度予算でエアコンを設置すると表明しました。これは2月15日の住民投票で賛成が65%と圧倒的多数だったことを踏まえ、県会・市会議員選挙を目前にしてこれ以上民意を無視することは得策でないと判断した結果であると思われます。どのような思惑があるにせよ、これまで頑迷にエアコン設置を拒否してきた市長の態度を変えさせたのは、子どもたちの学習改善を求める広範な市民の声と力です。私たちは、問題発生以来粘り強く市長に働きかけてきた関係者の皆さまや、住民投票成功のために奮闘された方々とともに、市長のエアコン設置表明を喜びたいと思います。

 

(2)市長がエアコン設置を表明したのは2校だけです。その他の学校については「他にやらなければならないこともあり、優先順位は低い」と会見で述べたと伝えられています。しかし住民投票で問われたのは「防音校舎の除湿(冷房)工事の計画的な実施」です。投じられた56,921の賛成票は、防音校舎28校へのエアコン設置を求めたものなのです。私たちは、エアコン設置を2校だけに限るのではなく、全ての防音校舎にエアコンを設置する具体的計画を策定するよう求めます。 

 

(3)住民投票運動の中で多くの市民の方から、なぜ防音校舎だけなのかとのご意見が多数寄せられました。近年、夏季の気温上昇は著しく文科省の指導する学習環境基準である28を超える日がほとんどです。所沢市でも全小中学校にエアコンを設置すべき時を迎えていると言えるでしょう。すでに全校設置を進めている自治体の多くがリース方式を採用していることも参考にしながら、財政的な工夫も含め、早急な対策が講じられるよう願うものです。   

 

(4)今回の市長表明は子どもたちの学習環境改善に向けた大きな一歩となります。同時に、狭山ヶ丘中に関して言えば当初予定より4年も遅れてしまうことになります。藤本市長はこの間、自分の勝手な思いを市民に押しつけて市政を混乱させてきました。そのことに関して、今回一言のお詫びや反省の弁も無く、2校へのエアコン設置表明だけで事を済ませようとするのならば、私たち市民は決して許さないでしょう。   住民投票運動のなかで、反対票を増やしたいがために根拠のない数字を並べ立て、市民の不安をあおり、福祉予算を削減するなどと脅しまがいの宣伝を行った藤本市長に対して、私たちは公開質問状を出して問い質し続けました。しかし市長からは最後までまともな回答がありませんでした。私たちは、エアコン問題に関する一連のできごとから、藤本氏が市民を代表する市長としての品格や適性に欠けると判断せざるを得ません。子どもたちの学習環境改善の課題は、市民の声を大切にする新しい市長の誕生により実現させていくことになるでしょう。

 

                      文責:市川治彦